忍者ブログ
同人的要素が含まれますのでご注意下さい。 当管理人嘉月が、思いつくままに書き散らしている処です。
2024-051 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 prev 04 next 06
1  2  3  4  5  6  7  8  9  10 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


思い思いに居間で会議が始まるのを待つ、ヴァリアーの幹部たち。そんな中、フランはソファーに座って、棒状のチョコレート菓子―Franを食べていた。
向かいのソファーにしとどに横になって雑誌をめくっていたベルは、フランの食べているお菓子の甘い匂いに惹かれ、顔を上げる。
ポリポリ、とチョコを食べるフランを見ていて、ついに声をかけた。
「なぁカエル、王子にもソレちょうだい」
「残念でしたー。これが最後になりますー」
口に銜えてひょいひょいと上下にゆすり見せびらかせるようにするフラン。
いつもなら、ここでフランに向けてベルのナイフが飛ぶのだが、今日はナイフは飛ばなかった。
代わりに、ベルは何か思いついたらしく内心でにやり、と笑む。

次の瞬間。

「っん?!」

フランの銜えているそれに、ベルがかぶりついたのだ。
いわゆる、ポッキーゲームのそれ。
突然の出来事に、吃驚して慌てて身を引こうとするフランだが、背もたれに阻まれ逃げられず、ベルに恐る恐る視線を向ける。

キスまではいかない、けれどあまりにも近い至近距離。
気息や、心臓の音までが聞こえてきそうで、顔に朱が上る。

けれど、ただされっぱなし、というのはフランの性格上、気に入らない。
食べ進めることはせず一定の距離で止まっているベルに、まっすぐに視線を向け、フランは距離を詰めた。

まさかフランから仕掛けるとは思わなかったらしいベルが慌てて離れようとするのを、服の裾を握って阻止する。

眼を見開いているベルの唇まで辿り着くと、唇を重ねる。

一瞬目を見開いたベルも、すぐにらしい笑みを浮かべ、腕をフランの腰にまわし、今度はベルから口づける。

触れるだけのキス。そしてペろり、と唇を舐めて離れていった。

お互いに企てが成功した、そんな笑みを浮かべて、見つめあう。

と、その時。


「う゛ぉおおい!!テメーら、いちゃつくなら部屋でやれぇ!!うっとおしいぜ―」

「何だ、スクアーロいたの?」
振り返り、意外そうな顔を向けるベルに、スクアーロが更に声を張り上げる。
「テメーより先にいただろうが!!」

「わかりましたー。それじゃベル先輩、部屋に行きましょー」
スクアーロを無視して、さらりと言ったフラン。
フランの顔を一度見たベルは、それで意図が判ったのだろう。フランの言葉に楽しげのる。

「そうだな。スクアーロの命令だしな。いくか」

そうして、立ち上がって出て行きかける二人。

「ちょっ?!待て!!今から会議が始まるだろぉお゛!!」
「え―、だってスクアーロが部屋行けって言ったんじゃん?」

「ここで、そういううっとうしい行為をするな、と言ったんだぁ!」
「もう、質面倒くさい隊長ですねー」
「んだとぉ、フラン!!」
「ししっ♪めんどくせー奴だな」
交互に、失礼な発言をする二人に、ついにスクアーロがキレた。
「テメーら―、あとで隊長室に来い!!説教してやる!!て、もう時間じゃねーか。」

ガラっ!

スクアーロが時間を意識した途端に、扉が開いた。
そしてそこにはザンザスが。

その瞬間、空気が緊張感を持ち、面々はすぐに席につき、会議の始まりを待つ。

その様子に、スクアーロが若干疲れた溜息をこぼす。


「さて、会議を始める――」

 


-END-

---------------------------------------
11月11日、ポッキーの日(Franの日)と聞いて、やるなら今日しかない!と王道に走ってみた。 
しっかし甘すぎました…この日のコンセプトは体現してるけど…。 ところで、カエル被ったままキスって可能? どうなのカエルちゃん?!
PR
「せんぱーい、こっちは終わりましたー。堕王子はまだですかー、大口叩いてわりに、遅いですねー、ミーが加勢しましょうかー」
「何失礼なこと言っちゃってんのお前。もう終わっから黙ってそこで待ってろ!」
両脇を建物に囲われた細い路地裏で戦っていたフランは、自分の担当を片づけたところで、無線でベルに連絡をした。
二手に分かれて任務を行っていたため、ここからではベルの状況が判らない。ベルの方に向かってもいいのだが、下手に近付いて邪魔をしただなどと怒られるのも面倒だったので、一応お伺いを立てたのだ。
「判りましたーじゃあ、ミーはここでのんびりまってますんで」
言って振り返ったところで、フランは息を呑んだ。



路地の先から現れた人影、その上空に輝く満月。
金の髪と華奢なティアラ、そしてその手のナイフを、まるで縁取るように月光に煌めいている。
それはさながら、天から墜ちてきた悪魔のように、禍々しく美しい。
幻惑的な光景に、しばし眼を奪われる。

 
「ししっ♪もしかして王子に見惚れてんの?」
近付いてきたベルは、ナイフを仕舞いながら、立ち尽くすフランに面白そうに声をかける。
「そんな訳ないじゃないですかー。月を観てたんですー。今日って、満月なんですねー」
ふいと視線をそらして言ったフランに、信用していない口ぶり相槌を打ちながらも、ベルも振り返り頭上を見上げる。
「うわ、すっげ」
そうして、思わずこぼれた感嘆に、フランも同調する。
「凄いですねー。そういえば、ジャッポーネでは月を見る行事があるんですよね?」
「月見だろ?」
「へー、先輩よく知ってますねー」
「むかーし、本部言った時にちょうどやってたことあったんだよ。なんか花とか草とかが飾ってあって、団子とか食べたんだぜ」
「あー成程。先輩は、そのお菓子のお陰で覚えていると」
「ちげーよ、その後よく判んないどんちゃん騒ぎになったから覚えてんだ!」
「相変わらず、本部の人達ってお祭り好きですねー」
「お気楽な奴らだぜ」
それでもまんざら嫌ではなかったんだろうと判る口調のベルを、フランは珍しげに見やる。



「んじゃ、そろそろ帰るか」
「そうですねー、遅くなるとロンゲ隊長が煩いですしー」
「スクアーロは意外と細けーんだよな」
言いつつ、ベルは軽く地を蹴ると、建物の上に飛び上がった。
フランはベルの予想外の動きに一瞬遅れたのち、その後を追った。
「ベル先輩、なんで上通るんですかー?」
「折角だから、良く観えるとこ通って帰ろうぜ」
「そうですねー、ミーたち流のお月見ですね」


 
ベルのすぐ後を追いながら、先ほどより大きく見える月を背景にして駆けるベルの姿に、フランは思う。
 
 
――太陽に輝く天使の名ではなく、闇の中で月光に踊る魔魅。
そう、だから彼の名は悪魔なのだ。







------------------------------------------------------------------
10月3日 お月見ということで、月見ネタ。
タイトルは「名月」のイタリア語。(たぶん)
綱達ボンゴレ本部は、ハルとか京子ちゃんがいて、きっと日本の季節行事はちゃんとやって、一々お祭り騒ぎになればいいと思う。
たまたま来てたら、ディーノさんとかヴァリアーメンツでさえ巻き込まれる。…是非、ちゃんと正しいのを教えてあげてて欲しいところ。 ところでイタリアでもお月見的な行事とかあるんですかね?


ベルの名前は逆にネタとして難しいな…ちょっとつっこみどころ多い感じでスミマセン…フィーリングでお願いします。 ジルは天使の名前だから、↑で言うと、あのお兄さんはどうなのさ?て感じ。…この時はまだフランはお兄さんの名前知らなかったとかそういう方向で…(言い訳とか最低だ…)
(注:ザンスク風味)
 
 
 
始めてお前に会った時、その炎に俺は惚れたんだ。その、周囲も、そして自身さえ焼き尽くすほどの憤怒の炎に。
ヴァリアーのボスは、テメーしかいねぇ、あの時、そう、確信した。

剣帝と闘った時に失った左手は、剣帝にでも、剣の道に捧げたんでもねぇ。これからのヴァリアーとボスであるお前へ捧げたんだ。



この左手は忠誠の証。
そうして、このリングと右手は、お前の憤怒を護る為にある。
 

---------------------------------------------------
華鏡 さまより(一の御題 log.7-17 左手に忠誠を、右手に愛を )


ザンスクも好きです。 
WJの鮫の行方が気になって仕方ありませんっ!!
というわけで、それが判るまでに書いてしまおう、でした。
でも、実はザンスク読んだことないとか…←
ザンスクってどんなのですか?!
勉強してきますー

「カエルー今日、王子オフだから、遊び付き合え!!」
「はぁ?何言ってんですかー自分が暇だからって、人を巻き込まないで下さいーミーは、忙しいんでー」
朝、久々のオフということでゆっくりと朝食をとっていたフランのところに、足取りも軽く堕王子ことベルフェゴールが入って来て、王子命令を発動した。
「却下。王子断るとか、ありえねーから。お前に拒否権ねーし。つーことで、それ早く喰えよ」
断ってはみたもののどんなに言ったところで、やりたいようにしかやらないベルフェゴールだ。下手に抵抗して痛い目を見るよりはと、フランは諦めて付き合うことにした。
 
「で、何をつき合えばいいんですか?」
「おにごっこ」
「は?」
「オレが鬼でお前が逃げる方な。時間は今日の日暮れまで。場所はアジト以外にでてもいいぜ。兎に角、オレから逃げ切ったらお前の勝ち。お前が勝ったら今日の夕食は、特別に王子が奢ってやる。オレが勝ったら、何でも言うこと1つ聞いて貰うぜ」
「なんでミーが勝ったら夕食で、堕王子が勝ったら何でも言うこときくなんですか?それ、不公平ですー。あと、リングは使用していいんですか?」
「しょうがねーな、王子優しいから、お前が勝っても何でも言うこときいてやるよ」
「夕食も付けて下さいー」
「ししっ♪良いぜ。王子負けねーし。……んで、リングは、オフの隊規通り、Cランクの指輪は使用可。但し命の危機があれば他も可な」
「判りましたー。王子に殺されそうになったら返り討ちにしていいと」
「カエルに出来たらな?ま、そんときは逆にオレが返り討ちにしてやんよ。…つーわけで、始めんぞ?」
「せんぱーい、最初に、逃げる方が逃げて60秒とかしてから鬼が動くんじゃないんですか?」
「ま、いいけど。んじゃ、10数えたら王子動くから。はい、開始―」
「ちょっっ?!え?・・・あぁああもう!!絶対堕王子をまかしてやりますー」
 
そう云うと、フランはふっと姿を消した。
 
 
+ + +
 
 
夕暮れ前、あと30分程度で終わりが見えてきた頃。ヴァリアーアジトの廊下を歩いていたフランは、ザンザスとはち合わせてしまい、明日の任務を告げられた。
何もオフの廊下でそんな話をしなくてもいいのに…と思いつつも、その勅命じみたそれを直立で聞いた後、ザンザスが通り過ぎるのを待って息を吐く。
突如、背中に衝撃を受けた。
「カエルみーっけっ!」
「ゲロっ?!は、反則ですー今、明日の任務の説明を聞いてたんですー先輩の分もきいといたんで、放して下さいー」
「問答むよー」
「問答無用じゃないですー正当な意見ですー…そもそも、なんだって堕王子の暇つぶしにミーが付き合わなきゃなんないんですかーしかも、謂れのない暴力だし!っとに、ふざけんなですーだんだんムカついてきましたー!○ー人事ですー」
ベルに足蹴にされて床に倒された揚句、壁に押し付けられて腕を拘束されたフランは、だんだん本気で怒りを感じ始めたらしく、毒舌がいつもより更に毒を帯びて声が低くなってきた。
そんなフランとは反対に、楽しげに眺めていたベルが、更に楽しげに口の端を上げ、フランの耳元に唇を寄せた。

「イイコト教えてやんよ♪王子、好きな奴ほどイジメたくなんだよね」
「あー、そうですねー、アンタ、自己申告するまでもなくそういうタイプだと思いますー…って、え?!」
ベルの言葉に即答したフランだったが、途中でその真意を悟り言葉を詰まらせる。

次いで、ゆっくりとベルへと視線を向ければ、眼は隠れていても全身でしてやったりな雰囲気を醸し出しているベルに、動揺し、知らず顔に朱が上る。
そして、聞いたこともない砂糖菓子のような声で言葉を紡ぐと、リップ音を残して頬にキスを一つ。

「カエル、王子のお気に入りだから、――覚悟しとけよ、フラン♪」

 
 
楽しげな足取りで離れて行った王子様の後には、真っ赤になったカエル帽子のうさぎが1人。
帽子を抱えて座り込んでいたのだった。

 
王子様のうさぎ狩り、今日の成果は上々?
 
 
WINNERBELPHEGOR…
 

--end--
  

--------------------------------------------------------------- 
 
華鏡 さまより ( 一の御題 log.8-19 王子様のうさぎ狩り)



タイトルまんまで芸もない。…もうちょっとちゃんと書きたかった。リベンジしたい。
だいぶベルフラじみて参りました(笑)…未だベルフラの基本姿勢が見えてこない。
限りなくフラベルに近いベルフラも良いけど、たまにはうわてなベルもイイ。

 
任務から帰って、即座に書きあげた報告書をザンザスに出した帰り、お茶でも飲んでから行こうかと共有スペースに向かった。
共有スペースのベランダは、密かにフランのお気に入りの場所だ。
電気は付いているものの誰もいない部屋を横断し、ベランダへ向かったフランは、扉口で足を止めた。
思わぬ先客がいたのだ。
先客は、ベランダの手すりにもたれて、遠くを眺めている。
フランは、息をひそめて、立ち尽くす。
 
折角お気に入りのベランダで夜風にあたろう、と思っていたのに、と思う半面、いつもの賑やかな雰囲気とは違ってひっそりと虚空を見つめるベルに、驚きをこめて見やる。
夜風に浚われるのに任せて揺れる金髪と華奢なティアラが、月光に優しく煌めいている。
 
いつからだろう、この人をこんな風に見つめるようになったのは。
スクアーロ隊長とベル先輩によってヴァリアーへと浚われた時、なんてムカつくやつなんだ!!いつか逆襲してやると誓った筈なのに、いつのまにか、この人の視線が自分に向いているのを願うようにさえなってしまった。
 
でも、この気持ちはいらない。
未来を…今、を変えるための戦いをこれから始めるのに、これは邪魔な感情。
だって、未来が変われば…前任の霧の幹部が死ななければ、自分はヴァリアーにとって必要ではなくなるのだから。
 
ひっそりと闇を照らすこの月光に、この感情が溶けて消えてしまえばいい。
そしてベル先輩を彩る、この月明かりに…。
  
 
 

ベルが振り向くのをそっと秒読みしながら、フランはベランダへとゆっくりと足を踏み出した。
  
 
 
 
--end--
  

--------------------------------------------------------------- 
 
華鏡 さまより ( 一の御題 log.7 02月明かりに浸して)
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新記事
カウンター
"嘉月" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.
忍者ブログ [PR]